平家物語【忠度の都落ち】~薩摩守忠度は、いづくよりや帰られたりけん~助動詞と敬語表現、歌は絶対‼忠度と俊成卿の気持ちについても復習しよう。

平家物語【忠度の都落ち】イラスト
目次

【文法のポイント】敬語表現や助動詞、歌の修辞法も出題されやすいです。

まずは助動詞に注目しよう。
完了『ぬ』が『な』という形になっていたり、過去の『き』が『しか』になっていたり『むず』が『んず』になっていたり、パッと見て終止形が分からないものを中心に覚えていきましょう。

続いては敬語表現。「候らふ」は丁寧以外にも謙譲だったりします。例えば『①~③の中で謙譲語はどれか?』とか、『敬語の種類の違うものを選べ』とかあります。それ以外も『参らす』とか『承る』とかも出題されがちですよ。
もちろん、誰から誰への敬意か、ということも覚えておきましょう。

そして、歌の修辞法もテッパンです。
今回の歌には枕詞や掛詞が使われていますので、当然出題されるものとして覚えておく必要があります。
『さざなみや』が枕詞で『志賀』にかかってきます。それから『ながら』が掛詞で、助詞の『ながら』と『長良(長良山)』を掛けています。ちなみに初句切れです。
それほど多くの修辞法が使われているわけではないので、出題されたらサービス問題ですね‼

最後に、係り結び等が問われることも先生によってはありますので、結びがどこか、など不安な人はチェックしておきましょう。

【よく問われてる問題は?】物語の内容からも出題されやすい単元です。

また、この単元は単語の意味や内容についても問われやすい単元です。
現代語訳しなさい、などの割合も他の単元に比べると多いように感じます。
忠度と俊成卿の関係が聞かれたり、『疎略を存ぜず』がどういうことか?とか、忠度が俊成卿に伝えたかったことは何か?とか。忠度や俊成卿のセリフの意味が問われることが結構多くあります。

語句だと例えば、『おろかなり』『しかしながら』とか。『さりぬべき』は意味だけでなく、何が『さりぬべき』なのかを尋ねられることもあります。
『詠み人知らず』についても問われているのを見たことがあります。『理由を説明せよ』、とか『文章中から理由を抜き出せ』とかですね。

また、歌は修辞法や文法だけでなく、内容も問われやすいので、説明できるようにしておきましょう。

忠度と俊成卿の友情が熱い‼
『平家物語』は軍記ものだけどホロっとくる展開もイイですね。

平家物語とは?
  • 作品ジャンル:軍記物語
  • 成立年代:鎌倉時代前期
  • 作者:未詳

十二巻からなる源氏と兵士の戦いを描いた軍記物語。作品冒頭の「盛者必衰」「諸行無常」などに代表される、『無常観』が重要。今作品以前の軍記物語には「保元物語」「平治物語」がある。
琵琶法師が諸国で語りながら伝えたことも有名。

【忠度の都落ち】授業ノートはこちらです。画像とPDFの好きな方をご覧ください。

『忠度の都落ち』は様々な教科書に掲載されている題材ですので、漢字などに違いがある場合があります。内容は同じです。当サイトの原文は第一学習社に合わせて作っています。

平家物語『忠度の都落ち』品詞分解と現代語訳1
平家物語『忠度の都落ち』品詞分解と現代語訳1
平家物語『忠度の都落ち』品詞分解と現代語訳2
平家物語『忠度の都落ち』品詞分解と現代語訳2
平家物語『忠度の都落ち』品詞分解と現代語訳3
平家物語『忠度の都落ち』品詞分解と現代語訳3
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

塾長&塾講師として教えること15年を越えました。 古文を教える傍ら、生徒の持ってくる過去問を精査してよく出題されるポイントなどをまとめてみました。

また、このサイトのイラストは、イラストレーターの町屋ちよさんに依頼して描いていただいたものです。当サイト以外での使用はお控えください。

コメント

コメントする

目次