【文法と定期試験のポイント】助動詞と和歌の修辞法、敬語表現にも注意して覚えよう。
この単元では形容詞、形容動詞、副詞、助動詞がまんべんなく登場します。
形容詞や形容動詞は意味だけでなく、活用もわかるようにしておきましょう。
そして、助動詞で出題される可能性の高いものとしては、まずは「る」「らる」が本文中に三か所出てきます。4種類ある意味の識別は前後の文脈判断が必要になるため、出題されやすいです。
続いて、完了の助動詞「つ」も四か所出てきます。接続助詞の「て」との識別も可能性があります。
さらに「に」。断定の助動詞と完了の助動詞、さらに格助詞、接続助詞、ナ変動詞「死ぬ」の連用形も出てきますので、これらもチェックしておく必要があります。
敬語表現も数は少ないですが、出題されるかもしれませんので注意です。
また、和歌が登場するのですが、二句切れで修辞法は「縁語」「歌枕」「倒置」です。
縁語…一首の中に関わりの深い語句を配置することで、言葉の連想の面白さや複雑なイメージを生み出す。(「姨捨山」と「なぐさめかね」)
歌枕…特定の連想を生み出す地名を和歌の中に配置するもの。(「更級」と「姨捨山」)
倒置…主語と述語などの順番を入れ替える。(【初句と二句】が本来は【三句から結句】の後にくる。「更級や姨捨山に照る月を見てわが心慰めかねつ」)
【実は内容がたくさん問われる単元なんです】男の気持ちの変化とその原因などをしっかり確認しておこう。
- 作品ジャンル:歌物語
- 成立年代:平安時代中期
- 作者:諸説あり
平安時代中期に作者未詳。十世紀中頃(九五一年頃)までに成立したとされている。百七十余段から成り、約三〇〇首の和歌が収録されている。伊勢物語とは異なり、主人公が固定されているわけではなく、オムニバス形式で和歌にまつわる説話が書かれている。伊勢物語と同じ和歌が収録されているなど、影響を受けている。
【姨捨】って歳をとってから読むと涙がちょちょぎれるすごくイイ話なんですよね。
それが理由なのか、定期試験で内容が問われることが多いのもこの単元の特徴です。
伯母と二人で支えあって暮らしてきた男の気持ちを変えたのは妻です。今で言うところの毒妻ってやつです。
彼女の言葉やそれによって男の心が変わるところが問われやすいですね。「さ」などの指示語が示す内容などにも注意して‼
ちなみに、例えば過去には【言ひ腹立てける折は】の現代語訳なども問われています。
伯母が歳をとってしまった描写がありますよね?「二重にてゐたり」です。ここも問われやすいので注意して‼
【姨捨】授業ノートはこちらです。画像とPDFの好きな方をご覧ください。
『姨捨』は様々な教科書に掲載されている題材ですので、漢字などに違いがある場合があります。内容は同じです。当サイトの原文は第一学習社に合わせて作っています。
画像で文字がぼやけてしまう場合は、PDF版をご利用ください。
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