この単元は教科書によって『宇治拾遺物語』『今昔物語集』の二つの場合があります。物語の内容は変わらないのですが、『宇治拾遺物語』には観音様に祈ったおかげ、という部分がありません。その他、表現や漢字の読みに違いがある場合、それぞれの教科書に合わせてください。
【文法と定期試験のポイント!!】動詞の活用や『京童部』や『蔀』などの漢字の読みにも注意!!
まずは、断定の助動詞『なり』の連用形『に』と完了の助動詞『なり』の連用形『に』、さらにナ変動詞の一部、格助詞、接続助詞の『に』の見分けが問われる可能性があります。下でまとめておきますのでテスト前にチェックしておきましょう。(断定の『なり』は『今昔物語集』のみ)
助動詞はそれ以外に『む』『ず』『けり』『やうに』などがありますので、もちろん忘れずに確認を。
それに加えて『え~打消し』がありますね。これは大学入試では基礎の重要な表現ですので出題されやすいです。
最後に係り結びの法則が出題される可能性が高いです。(『今昔物語集』のみ)
これも下でまとめておきますのでテスト前に必ず確認しておいてください。
もちろん用言の活用も問われますよ~!!
【検非違使忠明】における『に』の識別
1.断定の助動詞「なり」の連用形…【若男にてありける時】(『今昔物語集』のみ)
2.完了の助動詞「ぬ」の連用形…【やうやく落ち入りにければ】
3.ナ変動詞の連用形「に」…【逃げて去にけり】
4.格助詞「に」…ほとんど全て
5.接続助詞「に」…【逃ぐるに】【躍り落つるに】
「え~ず」…不可能を表す。【え逃げずして】
【検非違使忠明】における係り結びの法則
「なむ~連体形」…【ひとへにこれその故なりとなむ思ひける】(『今昔物語集』のみ)
【作品データとあらすじ】忠明は清水の舞台から飛び降りた初めての人!!検非違使は警察なんだけどわりとヤンチャだった!?
検非違使とは当時の警察です。結構やんちゃな人も多かったようで、忠明もそのクチだったんでしょうか。
それにしてもヤンキーたちが警察に刀を向ける、ってなかなか世紀末の様相ですね…。
ちなみに、記録に残る、「清水の舞台から飛び降りた」最初の人だそうです!!
ところで、現在「大きな決断をする」という意味で「清水の舞台から飛び降りる」という慣用表現がありますが、これは忠明とは特に関係は無いようですが、江戸時代には、飛び下りて無事であれば願いが叶うとか無病息災になるとか言われていた時代もあるようです。
【検非違使忠明】授業ノートはこちらです。画像とPDFの好きな方をご覧ください。

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